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ドラムシティ オリジナル スティック 其の4 ナイロンチップ DCMN&DCHN
この世には無数の種類のスティックが存在しますが、皆さんはどんなスティックをお使いでしょうか?
長さ、太さ、重さ、バランス、チップの形、素材など、こだわる点が沢山あると思います。
スティックメーカーやドラムメーカーからも数多くの選択肢が提供され皆様の要望に応えるべく、常にラインナップは拡張と収縮を繰り返しています。
しかし、「あのモデルのここがもう少しこうなっていれば」、「廃番になってしまったあのモデルが欲しい」など、様々な意見を寄せられることも少なくはありません。そんな中、ドラム・シティではこだわり抜いた、痒い所に手が届く数種類のオリジナルスティックをご用意。
ドラム・シティ オリジナルスティックレビュー第4弾!!
今回も引き続き、浅草ドラム道場 講師の市川宇一郎氏に講評をいただき、その使用感やこだわりポイントをお伝えして参ります。
皆さんのスティック選びにご活用いただけたらと思います。
※この記事は2022年1月発行「JPC 171号」に掲載されたものに加筆修正をしたものです。
▶ 今回ご紹介するのはナイロンチップモデル DCMN & DCHN
ドラムシティオリジナルスティックのラインナップとして最新モデルであり、初となるナイロン・チップのスティック。太さ、長さは標準的なサイジングを採用し、木材はメイプルとヒッコリーの2種類をご用意。同一バランスで、素材による感覚の違いを存分に味わっていただけます。
また、ナイロン・チップのスティックは、ウッド・チップのスティックに比べやや割高になる事が多いのですが、今回のナイロン・チップのスティックはお求めやすい価格となるよう意識し設計。
ナイロン・チップのスティック探しに迷った時は、こちらをオススメします。
▶ 市川宇一郎さんに実際に試していただき、使い心地など、感想を伺いました
パッと見、オーソドックスなスティックっていう感じですね。かつては沢山あったんですよ、こういうクセのない使いやすそうなタイプ。
ショルダー部はリズムにしなりや粘りを出しやすい細めの径で、グリップ部はパワフルなプレイにも対応できるほど良い太さがある。それに加えて、今回のモデルは先端部が欠けにくいナイロン・チップ仕様ときた。「どーしよっか?」って、アナタ、そりゃもう買うしかないでしょ、これは。
でも、早まっちゃイケマセンよ。ナイロン・チップとくれば気になるのは、その音質。とりわけ、シンバルを叩いたとき、どうしたってあの硬めの金属音がきになります。ま、それが好きなら何も言うことはありませんが、初めての人は気になるところでしょ?
そこで今回は、少し重めのを選んでみました。これでシャンシャンと高音域で騒ぎ立てるシンバルの音に落着きが出てくるはずです。選んだのは、1本60グラムのもの(ヒッコリー材)。このスティックを早いテンポでムリなくスムーズにコントロールするのは容易ではありません。
そんな人には、1本58グラムや56グラムあたりをオススメします。これだとコントロールしやすいばかりか、筋肉への負担も少なくなるでしょう。
もっと軽く明るい音を好む人には、いっそのことメイプル仕様がいいかもしれません。私が選んだのは、メイプル材のなかではやや重めの48グラム台のモデルで、とにかくコントロールしやすく、長時間の演奏でも腕や手首に負担がかかりません。その分、音は軽くなりますが、明るいポップスやボサノバなどに使うにはぴったりかも知れません。ラテン・リムショットの音がコンコンと小気味よく響きますね。
最後に、ボディにプリントされたロゴを見てやってください。「DRUM CITY」たったそれだけなんです。売らんがために、どぎつくアピールするこのご時世に、なんともケンキョじゃありませんか!ってスタッフに言ったら「これは、コストを下げるためです」なんですって。なぁ~んだ。それでも、お安く買えるんなら、なのも文句はアリマセンッ。
ところで、だれでもそうなんですが、あるときなんかスティックが手に合わなくなるってことがありますよね。ちょうど、いつも使ってる枕が合わなくなるみたいに。そんなとき、羽まくらにしようか、それともそば殻にしようか、いやいややっぱり低反発のスポンジだと迷っても、結局のところ寝苦しさは解消しない。それとおんなじことで、スティックに迷ったら、とにかくクセのないオーソドックスなモデルにいったん戻すといいんです。そんなスティックがまさに今回のモデルというワケなんです。
今晩、枕を頭にあてがいながら考えてみてください。じゃ、グッド・ナイト!