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スティックワークを鍛えるための必需品「練習パッド」は目的に合わせて選んで欲しい!

この春、進学・就職など新しい環境への変化に合わせて吹奏楽部に入部したり、ドラムを始めたなんて方もいるんじゃないでしょうか?
打楽器に関わらず、上達のためには練習が不可欠ですよね。
でも、打楽器の場合、出音の大きさや、設置場所などの問題で、なかなか思うように練習できないというのが実情です。
そこで初心者、上級者問わず、練習の強い味方になってくれるのが「練習パッド」です!
(練習台、練習パッド、プラクティスパッド、トレーニングドラムなどなど、メーカーや構造などによって呼び名はいろいろですが。。。)
今回は、この練習パッド(スティック用)についての豆知識をお届けしたいと思います。
※2018年4月にyahooブログへの投稿に加筆、修正を加えたものとなります。
さて、皆さんは練習パッドと言うとどんな物を思い浮かべるでしょうか?
おそらくこんな感じの物なんじゃないでしょうか?
大体の場合、本物の太鼓(ドラム)よりもかなり音量が抑えられ、バチ(スティックやマレットなど)でタカタカ打っても周囲に迷惑がかからないように配慮されています。
でも、ひとことで「練習パッド」と言っても、その作りはメーカーや物によって様々です。
スティックで打つところ(打面)だけでも、ラバーやウレタン、物によっては本物のドラムヘッドを張ってあったり、単なる板だったり、いろいろなタイプが存在しています。
そもそもこの練習パッド、あくまで本物のドラムを使って練習出来ない場合の代用品であって、打った感じや音など、どんなにリアルとうたわれていても、本物と同じ様な感触は得られません。
ですから、練習に必要ないろいろな要素一つ一つに的を絞った機能を持つ、たくさんの種類の練習パッドが存在するわけです。
ここで、練習パッドに必要だと思われる機能を挙げてみます。
- 周囲に迷惑がかからない消音性の高さ
- スティックの跳ね返り(リバウンド)が適切に得られる
- 打面を打った際の音の粒立ちがしっかり確認できる
- 思い立ったら即練習できる可搬性の良さ
などなど、しっかり考えたらもっともっと出てくるかもしれませんね。
先にも述べたように、これら必要な要素の一つ一つに的を当てて開発される練習パッドですから、場合によっては練習にならないぐらい静か過ぎたり、スティックの跳ね返りを拾う練習がしたいのにちゃんと弾んでくれなかったりと、選ぶパッドを間違えてしまうと、必死に練習しても効果が上がらないおそれが出てきます。
自分がやりたい練習にどんな機能が必要なのか?
1枚のパッドで全ての練習に最適な環境が作れるのか?
そんなことをぜひ考えて練習パッドも選んでいただいきたいと思います。
スティックのリバウンドトレーニングがしたいのであれば、スティックの跳ね返りがしっかりあるソフトラバーやメッシュヘッドタイプ。
左右の音質を揃える練習やアクセントトレーニングなど、打音のダイナミクスをきっちり聞き分けたいのであればハードラバータイプや本物のヘッドを張ったタイプ。(←音量に注意が必要です)
持久力を高めるトレーニングやフロアタムなどのような跳ね返りの少ないドラムを想定するならウレタンやジェルタイプ。
こんなふうに、目的にあったパッドを複数使い分けることで、練習の濃度、効率もぐんと上がるはずです。
EVANS社やProLogix社などは、様々な要求に応えるために、素材や仕様を工夫していろいろなタイプのパッドをラインナップしています。
とは言え、そんなに安いものとはいい難いパッドですので、初めて手にする練習パッドを選ぶ際は、どんな練習を重点的にやりたいのかをしっかり考えるのが大切になります。
ひとつのパッドで複数の打面を備えたタイプなども存在していますので、様々な練習にバランスよく対応できるモノが欲しいという場合は、そんな感じのものもいいかもしれませんね。
オンラインショップの練習パッドページには、いろいろな種類の練習パッドが掲載されていますので、コメントなどを参考に、ご自身にあったパッドがどういったタイプなのかを考えてみて下さい。
でも、やっぱり、一番いいのは実際に本物の楽器と正面から向かって練習することなんですけどね(^^)
執筆者:JPC MAG 編集部